「受け」について考える
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テレビ朝日に「宇賀なつみ」というアナウンサーがいる。

この「宇賀(うが)」という名字は「宇賀神信仰」に由来し、「うか」は「うけ」のことで食物を表し、穀物の神様で、古来、人間に福徳をもたらすと考えられている福の神たちの総称をいうそうだ。

「うけ」といえば、歯科の分野では時に「受け口」という言葉が使われ、専門的にいうと「下顎前突」を指し、上の歯よりも下の歯の方が前方に出ている状態を指す。この「受け口」、今でこそ「不正咬合」として時には治療対象と考えられているが、そもそも古代の人間はみなこのような咬み合わせだったと言われる。しかし、長年による食生活の変化で、主に咬む回数の減少により下の顎が退化して今のような咬みあわせになったといわれている。ある意味で言えば、「食物をいただき、人に幸福をもたらす状態」が受け口を形成したとも言えるかもしれないのだが。

しかし、時代は下り、多くの人の咬み合わせと異なるからといって、「不正咬合」と判断されるのには一寸疑問がおきる。ただし、人間社会で生きる場合には「周囲の人と概ね同じである」ということは大事なことなのだろう。そこで、考えて見ると「他と違う」つまり「平均値からはずれている」から、「おかしい」、「病気だ」って考えられがちなことは世の中に沢山存在するのかもしれない。

血圧なんていうのはどうだ?一般的には血圧の正常値は 120 〜 129 /80 〜 84mmHg といわれているが、何を根拠にこの数字がもたらされたのだろう。血圧の問題は、ホースの中を流れる水の圧力の問題に似ているような気がする。例えば洗車をするときに、水道栓からホースを繋いで洗車するが、水道栓を全開してもホースが破れることは無い。しいていえば、接続不良によりジョイント部分から水が漏れ出すくらいだ。しかし、古くなって劣化したホースの場合には時としてホースが破れて水が噴き出すことがある。

これが人間の脳で起これば「脳内出血」ということなんだろう。しかし、高圧洗浄機のようにホースが強化された場合には水道の圧力よりも高い圧力をかけてもなんら問題は無い。つまり、血管が丈夫であれば血圧が少しくらい高くても問題無いし、血管が劣化していれば血圧が低くても危険だということになる。しかし、一般的な公衆衛生の世界でこういった個々の事情を勘案することは難しいので平均値で語られるのも当たり前の話かもしれない。メタボの問題もそうだねぇ、ウエストが85cm以上がメタボ?それって、同じ85cmでも身長2mの人と身長1.5mの人では、その数字の持つ意味は大きく異なるだろう。

 

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