クリティカルパス
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■ クリティカルパスとは

 クリティカルパスとは、病気の種類(糖尿病、高血圧など)ごとに診療内容の標準を定めることです。
 医科では最近こういった言葉が良く聞かれるようになってきましたが、歯科ではまだまだ認知されていないようです。従って、以下に記載されている内容は歯科全般に標準化されたものでは無く、当院の標準内容ですので御了承願います。

 クリティカルパスは、医者よって受ける診療内容のバラツキをなくすことが目的で、特に定額払い医療費が導入されている場合には大きな意味を持つことがあります。医療現場にクリティカルパスを広範に導入すれば、医療費総額は約13%削減されるとされています(98.02.10日経新聞)。

 なんていうと難しく聞こえますが、簡単にいうと(診療方針・基準)マニュアルに近いものでしょう。

■ 診療一般

 以下には下手な理屈が羅列されています。しかしその基準の基本は、「自分が治療されるとするならどの方法が良いか」というところにあります。そしてそれらの判断は十人十色です。決して一番良い方法ではありません、念のため。
 主として当院ではEBMやNBMに基づいた診療を心がけています。

■ 口腔衛生

# フッ素によるムシ歯予防
 フッ素による虫歯抑制効果は大きいとされています。それを踏まえて当院におきましては、虫歯になりやすい患者様には予防措置の一環としてフッ素の御利用をお勧めしております。
 当院におけるフッ素利用は家庭におけるメンテナンスとしての、フッ素配合ジェル(歯磨剤)の使用を基本としています。

■ 歯内療法

# 歯内療法の予後
 歯内療法とは、一般的には「神経をとる、根の治療をする」といった内容です。
当院における上顎第二大臼歯の歯内療法の予後は、第一大臼歯に比べて20%程度悪いデータが出ています。(5年以内の要再処置率より)
 * 奥歯の根の治療は難しいです。なるべく神経をとらなくてもすむ、初期の時点で対応しなければなりません。

■ 歯周療法

# 定期管理
 歯周病は慢性の病気です。従って、定期的な管理が重要と心得ています。当院においても、定期的(症例により1カ月毎〜1年毎)に来院し、メンテナンスを行っている患者さんが多くいらっしゃいます。そして、そのうちの多数の方は、歯周病が安定し良好な結果を保っています。そして、定期管理のため虫歯も初期の段階で発見できるため、定期管理の患者さんで神経をとらなければならないような重度の虫歯になったケースはまれです。そういった面から、歯周病にしろ虫歯にしろかかりつけの歯科医院においての、定期メンテナンスをお勧めします。

■ 保存修復

# 奥歯の治療
 昨今、審美性の要求により奥歯においても白いものを入れて欲しいという希望が多いようです。しかし、保険診療の枠組みの範囲内で治療しようとした場合には、無理なケースも多いです。当院においては原則として、奥歯の噛み合わせの負担が大きいと判断したものを中心に、奥歯の治療は金属を使うことを第一選択肢としています。

■ 欠損補綴

# 欠損補綴に対する考え方
 欠損補綴とは、簡単に言うと歯を抜いて欠損となった所に人工の歯を入れる治療のことです。これにおける一般的治療法として、「取り外しの義歯(入れ歯)」「固定性の義歯(ブリッジ)」を始め、最近注目されている「人工歯根(インプラント)」などという方法があります。前2者は保険で可能な場合が主ですが、インプラントは保険外の診療となります。
 どれが良いかは一概に言えません。天然の歯をあまり削らないように「入れ歯」を選択する場合もあります。しかし、当院では可能な限り「ブリッジ」を第一選択肢といたしたいと思います。
(その理由)

・ 誤飲の防止: 特に小さい入れ歯などは誤飲の可能性があります。入れ歯はバネがついており、消化器粘膜に刺さる可能性もありますので、注意が必要です。だからといって決して危険なものではありません。取扱い法を守って適切に使う分には大丈夫です。

・ 社会的理由: 会社などで歯を磨くのが奇異と思われなくなった最近でも、さすがに「入れ歯をはずして掃除する」のは憚ります。こういった社会的理由も勘案してなるべく固定性の方法をとりたいと思います。

・ 咬合力: 固定性のものの方が取り外しのものより咬合力の回復が大きく、他の歯牙の保護や咬合の確保に優れていると考えるからです。
なお、当院におきましては、ラミネートベニア冠と接着性ブリッジは行っておりません。

■ 矯正・小児歯科

# シーラント
噛み合わせの溝から発生するムシ歯予防には効果が大きいと考えて、特に溝の深い歯には積極的に薦めています。なお、保険上は予防用のシーラントは保険給付外です。

# 定期管理
虫歯に罹りやすいお子様や歯周病の方を中心に、定期的なメンテナンスをお勧めしています。

■ 口腔外科

# 埋伏智歯の予防的抜歯の効果
 英国医師会発行の「クリニカル・エビデンス 第4版」によると、無症候性智歯の抜歯については、有益性を上回る有害性を示唆する限定的なエビデンスが見つかっているとのことである。
・ 有害性
(1) 疼痛・腫脹は、埋伏智歯の抜歯後、ほとんど常に起こる。
(2) 下顎智歯を抜歯することにより、
・下歯槽神経の損傷率は患者の1.3%〜7.8%、永久損傷率は0.5%〜1%。
・舌神経の損傷率は、永久損傷率0.8%。
であり、これらのリスクは埋伏が深いほど大きくなり、症状の有無を問わず同じである。

# その他
・ 智歯抜歯による死亡率は加齢につれて増加するので、成人期の早い時期の抜歯が望ましい。
これらを踏まえ、当院においては無症状埋伏智歯の抜歯は、充分に説明の上患者の希望がその有害性を上回る時のみ行います。しかし、その希望が医学的根拠から逸脱している時はこれを行わない方針です。

■ その他

# 個人情報の取扱いについて
 厚生労働省ガイドライン 平成16年4月1日から「個人情報保護法」が施行されますが、当院は同法上の適用事業者となるため、上記ガイドラインに従って適切に取り扱う方針です。
 具体的には、診療上取得した患者様の「氏名」「住所」「保険番号」「診療情報」などの個人情報は、診療及びそれに附帯する診療費の請求にのみ利用し、他の用途への利用に際しては承諾を得た後に利用する事とします。ただし、公法上の開示の場合にはその限りでありませんので、具体的な事例は「厚生労働省ガイドライン」を御覧下さい。

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