歯の痛み
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歯の痛みの原因は「歯」だけとは限りません。以下に代表的な例を挙げます。

■ 歯に原因がある場合

概要: いわゆる歯の神経の痛み(歯髄炎)で、多くはむし歯の進行によって発生するが、打撲などの外傷や、歯ぎしりなどによる歯の破折なども関連する場合がある
傾向: 大きなむし歯、または以前に治療したむし歯などがあるかないかが大きなポイントになる。またむし歯以外では、打撲の既往歴や破折線などもポイントになる
症状: 咬むと痛む、冷たい物や熱いものにしみる
治療法: いわゆる神経を取る(抜髄)方法が一般的で、症状によっては歯髄保護法でとらないで済む場合がある

■ 歯の周りに原因がある場合

概要: 歯周病や虫歯(大きなむし歯による歯髄死、または抜髄後の炎症)による歯の周囲の炎症(化膿)
傾向: X線所見や歯周組織検査による異常。また根分岐部病変にも注意を払う必要がある
症状: 咬んだときの痛み(咬合痛)、歯が浮く、グラグラする、何をしなくても痛い(自発痛)
治療法: 抗生剤などの投与と、原因となる歯牙周囲の炎症の治療

■ その他

(1) 虚血性心疾患
概要: 例えば狭心症などにおける歯痛である

(2) 肩こり(筋の関連痛)

(3) 上顎洞炎
概要: いわゆる耳鼻科疾患関連の痛みである。以前は上顎洞炎だけに着目していたが、当院では花粉症(上顎洞炎を併発していたのかもしれないが)でも同様の症状が確認されている。
傾向: 上顎の臼歯部に発生する
症状: 重苦しい感じ、咬んだときの痛み(咬合痛)、跳んだりはねたりしたときひびく感じ、時に冷温痛
治療法: 耳鼻科へ紹介、抗生剤の投与 他

(4) 帯状ヘルペス

(5) 群発頭痛

(6) 三叉神経痛

(7) 身体表現性障害の疼痛性障害
概要: 簡単に言うと、原因不明でおきる歯痛
傾向: 圧倒的に「女性」「上顎」「臼歯部」に多く見られる
治療法: 抗うつ剤等の投与

■ 歯痛のワンポイント

(1) 航空機内の歯痛に注意: 一般的には、航空機内の気圧は、0.7〜0.8気圧と言われています。従って、こういった環境では「体がむくみ」ます。従って、体内の内圧が高まって、普段痛みの無いむし歯に痛みが出たりすることがあります。また、海外では日本国内のように、手軽に安価で歯科治療が行えるところはさほど多くはありません。従って、海外旅行もそうですが、海外に長期に赴任する場合には、国内でちゃんと治療を受けてから出かけた方が良いでしょう。

■ 鎮痛剤

# 歯が痛いときや、抜歯後の疼痛に対して、痛みを抑えるために「鎮痛剤」が必要となる場合があります。抜歯後の鎮痛剤は歯科医院から処方されるでしょうから、投薬された鎮痛剤を指示通りに服用すれば良いのですが、夜間や休日に歯の痛みが出た場合には困りますね。その時は、自宅にある薬で代用する必要があります。

(1) 鎮痛剤: そもそも、歯痛専用の鎮痛剤などは存在しません。一般的なのは、頭痛などの時に服用する鎮痛剤で、歯痛にもそれでOKです。

(2) 風邪薬: 風邪薬にも鎮痛剤が入っています。従って、手元に風邪薬しか無い、などと言う場合には風邪薬で代用することが可能です。加えて、風邪薬には「消炎剤」が含まれていることが多いので、「歯ぐきが腫れた」などの症状がある場合には、単なる鎮痛剤よりも風邪薬の方が有効な場合もあります。

# さて、そこでですが、どのような鎮痛剤が効くか、興味有りませんか?以下のようなデータがありますので、御参考まで。

(1) NNT(Number Needed to Treat) 鎮痛剤の効果の一つの評価法
 これは、ある薬剤のある薬量を投与した場合に、50%の鎮痛効果が得られるために必要な患者の数。従ってこの値は小さいほど効果が高いと考えられる。
 .ぅ屮廛蹈侫Д800 1.6 : 「イブプロフェン配合の風邪薬」って、聞いたことないですか?市販の風邪薬でも配合されているものがあるようですね。
◆.團蹈シカム40  1.9 : 
 ジクロフェナク50(ボルタレン) 2.3 : これは歯科や整形外科領域でよく出される鎮痛剤で、座薬もあるようです。
ぁ.淵廛蹈セン440(ナイキサン) 2.3 : これは歯科や整形外科領域でよく出される鎮痛剤です。
ァ.▲札肇▲潺離侫Д500 3.5 : これは、よく鎮痛剤や風邪薬に含まれている成分ですね。また、他の鎮痛剤に比べて安全性が高いと言われ、小児科や産婦人科領域でもよく出されるそうです。

(2) 鎮痛剤服用時の注意
 薬という物は、「両刃の刃」で、「薬効」と「副作用」の両面を持つものです。従って、服用時には十分な注意が必要です。以下に、代表的な鎮痛剤を上げますので注意して服用して下さい。

 .ロナール錠200(アセトアミノフェン)
* 薬効: 解熱、鎮痛(抗炎症作用はほとんどありません)
* 服用時の注意: 空腹時を避けて服用すること
* 副作用: 食欲不振、胃痛、発疹、喘息発作、過度の体温低下。まれに、ショック、じんま疹、めまい、全身の発赤、水ぶくれなどを生じる場合があります。
* 以下の薬を服用している方は御注意下さい
  ・ ワルファリン(血をサラサラにする薬)等: 併用でワルファリンの作用が増強される場合があります。
  ・ アルコール: 飲酒との併用で肝不全をおこす場合があります。
  ・ 利尿剤(チアジド系): 併用で利尿剤の効果が減弱する場合があります。
  ・ リチウム製剤: 併用でリチウムの血中濃度が上昇する場合があります。

◆.蹈ソニン錠(ロキソプロフェンナトリウム)
* 薬効: 消炎、鎮痛
* 服用時の注意: 空腹時を避けて服用すること
* 副作用: 腹痛、悪心、食欲不振、浮腫、発疹、眠気。まれに、ショック、溶血性貧血、腎炎、うっ血性心不全などを生じる場合があります。
* 以下の薬を服用している方は御注意下さい
  ・ ワルファリン(血をサラサラにする薬)等: 併用でワルファリンの作用が増強される場合があります。
  ・ 利尿剤(チアジド系): 併用で利尿剤の効果が減弱する場合があります。
  ・ リチウム製剤: 併用でリチウムの血中濃度が上昇する場合があります。
  ・ ニューキノロン系の抗生物質: ニューキノロン系という抗生物質との併用で痙攣を誘発することがあります。
* 次のような方は服用しないでください
 消化性潰瘍のある方 ・ 重篤な血液異常がある方 ・ 重篤な肝障害がある方 ・ 重篤な腎障害がある方 ・ 重篤な心疾患のある方 ・ アスピリン喘息がある方

山形市