外傷歯の治療
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■ 外傷歯とは

 外傷歯とは、簡単に言うと「歯そのものや顔面、口唇などをなんらかのものにぶつけて傷害を負った歯」の事です。代表例は交通事故ですが、それ以外にも、「転んでぶつけた」「赤ちゃんに頭突きされた」「人と人がぶつかった」など様々なケースがあり。

 外傷を受ける歯の多くは前歯ですが、中には何かにぶつかった拍子に上と下の歯が強くぶつかっておきる傷害もあります。
 そして、外傷を訴えて来院する患者の多くは子供ですが、まれには大人でも見受けられます。

■ 外傷歯の程度

 外傷歯の程度は以下のように分けられます。なお、外傷に伴って「唇を切った」「顔面裂傷」など、いわゆる軟組織の傷害が生じるケースもありますが、ここでは除外して述べます。

# 見た目はなんともない
 見た目は何ともなくとも障害の原因になる場合があります。
(1) 歯髄死(神経が死ぬ): 歯が打撲などの力を受けると後に歯の神経が死んでしまう場合があります。それも打撲を受けた直後ではなく、期間が経ってから神経が死んでいることに気付く場合も多いですから厄介者です。むし歯でも無い歯の歯ぐきが腫れたり、歯の色が変わったりした場合にはこの現象の可能性があります。
(2) 歯の根が吸収する(根が短くなる): これも長年にわたって進行する現象なのでよっぽどのことが無い限り気づくことはありません。しかし、仮に10mmの長さの根が骨に埋まっているとすると、根の長さが短くなると歯を支える力が弱くなっていくのはおわかりでしょう。

# 歯にヒビがはいった
 ヒビといっても色々な程度があります。
(1) エナメル質に限局した軽度なヒビ: 症状はないでしょう
(2) 象牙質に達するヒビ: 症状は無いか、少ししみるくらいでしょう

# 歯が欠けた(折れた)
(1) エナメル質の部位で欠けた: 軽度
(2) 象牙質の部位で欠けた: 中程度
(3) 歯髄(神経)の部位で欠けた: 重度
(4) 歯の根の部分で折れた: 重度×2

# 歯が抜けた
 歯が折れたりしないで、完全に抜けてしまう場合があります。この場合には適切に保存し、抜けたところに戻すことによって骨にくっつくことがあります。 

# 歯が骨にめり込んだ
 力のかかり方によっては、歯が骨にめり込んでしまう場合があります。

# 歯槽骨又は顔面骨の骨折
 中には歯だけで無く周囲の骨に影響が生じている場合があります。重症の場合には顎の骨が折れたりしている場合があります。これらは状況によっては口腔外科への受診が必要な場合もあります。

# 顎関節への傷害
 例えば下の顎を強くぶつけた場合、顎が後に押されて、顎関節に大きな力がかかり、そこに傷害を生じる場合があります。

■ 外傷歯の治療

(1) 状況が軽度な場合には必要な検査(X線、電気診)のうえ、経過を観察することになります。

(2) 歯が欠けた場合には、状況に応じて詰めたりかぶせたりして形を改善することになります。

(3) 痛みがあったり、歯髄が露出する状態で折れたりした場合には神経をとる必要が生じ、その後状況に応じて詰めたりかぶせたりして形を改善することになります。

(4) ただ単に歯が抜けた場合には条件が良ければ抜けたところに戻すことによって歯が骨にくっつくことがあります。

(5) 根の所で折れた場合、条件が良ければ折れたかけらを除去することによって抜かずに残すことが可能です。

(6) 諸条件により抜歯となる場合があります。この場合には「義歯」「ブリッジ」「インプラント」によって抜けたところを塞ぐことになります。

* なお、外傷歯の治療は特殊な診断(検査)法、治療法、技術が必要となる場合があります。従って、全ての歯科医院で全ての症例に対して対処できるとは限りません。時には専門医依頼となることもあります。

■ 外傷のワンポイント

 外傷による影響は、体にかかる力の「大きさ:P」と、力のかかる「速度(スピード):S」によって決まると言われています。他にぶつかったものの硬さも影響をあたえますが、たとえば軟らかいタオルなどがぶつかっても大きな傷害の原因にはなりにくいことから、外傷の前提になるのは「硬いものがぶつかった時」と考えていいでしょう。
 スプーンが前歯にぶつかる時に例えると、
 ,垢个笋ぶつかる: 歯が欠けます。
◆,罎辰りぶつかる: 歯はかけませんが、歯槽骨の骨折や、歯牙の脱落が起こりやすい。

山形市